VanMoof X3 に乗り始めた

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ふとしたところから、なんか電気でグワッとビューンできる自転車ほしーなーと思っていたところ、VanMoof というオランダメーカーを知った。サイトを見て、真っ先にその車体の電気でグワッとビューンしなさそうなシンプルなデザインに惹かれてしまったのと、ありとあらゆる要素にガジェット味がある(というよりガジェットそのもの)ので興味をそそられた。国内の店舗は原宿にしかなく、試乗やアフターサポートも物理の受付としてはその店舗しかないのが難しいところなのだけれど、自分には比較的問題無い位置関係だったのでとりあえず試乗してみてみた。で、好きになってしまった。それが今年の6月のこと。

www.vanmoof.com

この乗り物に対して25万という値付けは怖いくらいの安さで、しかしながら予定している収支状況も鑑みてその日は「いったん本社へ持ち帰らせていただき次回の稟議にかけます」とした。店員さんから7月に値上げという注意情報を頂いていて、その言葉の通り2021年7月1日付けで27.5万になった。さてどうしたものかと開かれた稟議会だが、価格改定後に販売が再開すると「8月20日まで値上げ前の25万円で提供するよ!」という願ってもないキャンペーンが打ち出されて、会は爆破された。

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即刻サイトでポチ、としたいところだけれど、決めなければいけないのが S3 と X3 という2種類あるモデルのどちらかを選ぶか。

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好みのフォルムはスポーティな S3 だったのだけれど、推奨身長を満たす 177cm でも足の長さが絶妙に足りず、トップチューブはサドルベタ付けになってしまうし、停車中にサドルから降りているとトップチューブに股が激突するのが6月の試乗で気になっていた。こういったデバフを受け入れて S3 に日常的に乗車することは現実的だろうか? を確認するべく2回目の店舗訪問を行い、やっぱり険しいと分かったのでその場で X3 を注文した。結果論になってしまうが、街中でちょこちょこ停止して小回りするような乗り方には、小径タイプの X3 が適しているように感じる。もちろん速度の維持という意味では間違いなく S3 なんだけれど。

8月14日に注文をして、オンライン上での発送予定日は9月4日。ただ、バックオーダーが沢山あるのでおそらく10月くらいまでズレる……という店員さん談と、オーナーの人々からの伝聞でも結構な日数が掛かることは認識していたので特に期待はせず ThinkPad を注文したつもりでノンビリ構えていた。が、9月9日に発送完了と佐川の追跡番号を知らせるメールを皮切りに、その日のうちに SG ムービングさんからいつお届けしましょうか電話を頂いて、3日後いけるよと言われてしまい打ち合わせ通り12日に納車。予想以上のスピーディな展開になって自転車を置く場所も用意していなかったので、納車日までのあいだ大慌てでスペースを確保した。

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生活感溢れる写真でごめんなさい

バンムーフスゴイデカイダンボールに梱包された X3 を受け取ったオーナーがやらなければいけないことは「ハンドル固定」「前輪固定」「前輪モーターのケーブル接続」「お祝いのピロピロする笛を吹く」「充電やアプリとの連携」こんな感じなのだけれど、普通の自転車とは異なる様々なコンポーネントが詰め込まれた重量 20kg の車体に加えて無理矢理作った若干狭い組み立てスペースということもあって後片付けも含めて3時間ぐらい掛けてしまい、終わる頃には文字通り日が暮れていた。初乗車を暗い中で行うべきではないのだろうけれど、一刻も早く目の前のこの乗り物に乗りたいという気持ちと、組み上がったこの自転車は果たして問題無く走れるだろうかという初期不良への心配があったので直ちに軽く走ってみた。で、あっけなく自宅周辺を問題なく快調に走れたので、家に戻って再度各部のネジ類が緩んでないか、可動部はスムーズに動いていて、どこかにぶつかったりしていないか確認をした。

先の写真の通り、梱包のダンボールが果てしなくデカいので一刻も早く資源ゴミとして出してしまいたいところなのだが、注文時に「どれくらい保管しておくべきでしょうか?」という質問を店員さんにしていて、「初期不良対応になる2週間は保管しておくとよいです! こちらから梱包材をお送りすることもできるのですが、3,000円が掛かってしまうので」と重要な情報を教えていただけていたので、次の日曜日までになにも問題が起きなければ処分する予定。

原宿での試乗は人もクルマも多くゆっくりと走ってまわったので自宅周辺で乗ってみるとどうかな、と空いている時間帯を狙いながら練習も兼ねつつ走ってみている。道路状況にもよるけれど 10km 程度は軽々と走れてしまって、道路交通法施行規則によって定められている補助力ゼロのライン 24km/h を超えても、もちろん脚力が試されるが、下り坂でもないのにいつの間にか 30km/h 出ているということもある。軽量かつ大径のタイヤを履いたロードやクロスだと当たり前な速度域かもしれないけれど、そういったものに乗ったことがなく適当にペダルを漕いでいるだけでこんなスピードが出る自転車は産まれて初めてのことでびっくりして、この乗り物をヘルメット無しで乗るのはありえないと理解してワイズロードへ駆け込んだ。メットは OGK KABUTO を。加えて、小さな段差を乗り越える際や綺麗ではない路面を走行する際のロードノイズがハンドルを握る手にビリビリ来てたいへん険しかったので、シマノのグローブも合わせて買った。ヘルメットの効果はというと……その真価が発揮されるときはつまりそういうことなのでまだ分からず、そんなときは一生訪れないでほしいが、一方でグローブはしっかり衝撃が減っているのを感じられているのでよかった。

www.ogkkabuto.co.jp

bike.shimano.com

自転車保険は au 損保に入った。色々な保険を並べて吟味したけれど、最終的に付帯の自転車ロードサービスを見て決定。X3 は便利で速くて楽しい乗り物だけれど、そのぶん機械系トラブルに加えて電装系トラブルのリスクも抱えているので、どうしようもなくなったときの安心が欲しかった。ところで、ローソンの自転車保険(東京海上日動)は個人賠償責任補償が無制限ということなんだけれど、アレはどうやって実現しているんだろうか……。

www.au-sonpo.co.jp

https://www.au-sonpo.co.jp/pc/hosyo_naiyo/standard/S_2_H_20.html

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